*常夜一片

常夜一片短編 騎士舎にお泊まり編 [小説]




常夜一片 短編

騎士舎にお泊まり編





〜このお話は前考えです。
若干、描写がたりなくて読みづらいですが、話は完結しています〜

かんたん解説
騎士舎(きししゃ) 要人護衛でおなじみらしい組織。アホなメンツが多い。地味に言いづらいし、打ちにくい。
束城 軋(たばしろ あつ) 騎士舎舎員。天然なようで計算高い。エロい。
市安 欧塁(しあん おうる) 騎士舎舎員。ヤンデレ(ヤンキーデレ)。口は悪いが地味に根はいい奴。
蒲帆 公英(がまほ きみひで) 騎士舎舎長。創設者でもある志高き人。だがアホだ。作者はハム舎長と呼んでます。


ある日、零雪と禅一郎はひょんな理由で騎士舎に一晩お泊まりする事に。
公「隊員が外に家を借りてな。丁度、空き部屋が出来たんだ。今日一日だけ、お前らは騎士舎の仲間入りだ!」
零「楽しみだなー」←能天気
禅「憂鬱だなー…」←苦労性
軋「零雪」
零「軋!今日は一日中一緒にいられるよー♪」
軋「俺もうれしい…」
禅「…」←(`へ´*)
欧「零雪」
零「欧塁さん…」
欧「俺とも一緒にいられて嬉しいだろ?」
零「は、はい…」←(⌒ワ⌒;)
公「零雪ー!」
零「はいっ」
公「舎長と一緒にいられてしあわせだよなっ、なっなっ?」
零「う、うん…」
禅「おい、いい加減にしないと帰るぞ」
公「それだけは勘弁してくれっ。と、とにかく今日はよろしくな!」

という感じでお泊まり会スタート。
そしてその夜、そろそろ寝ようという時…。

零「…」
禅「厠…と」
零「うん…さすがに慣れないとこだと緊張するな…」
禅「そうなのか…?」
二人で厠に。そして部屋に戻って来る。
零「じゃあ、おやすみ」
禅「ああ。…怖くなったら、俺の部屋に来いよ」
不敵に微笑み、部屋に消えて行く禅一郎…

しばらくして。
(しまった…また厠に…禅一郎起こすの悪いなあ…でも起こさないと厠に行けない…)
一人悶々とする零雪。覚悟を決めて、そっと布団から起き上がると部屋を出る。
(…禅一郎の部屋、どこだっけ…)自分の記憶力の悪さに愕然とする零雪
(たしか…俺の部屋の隣じゃなかったはず…向かいの…あれ?どっちだっけ…)
勘で尋ねてみても良いが、もし禅一郎の部屋じゃなかったらと思うと手が出せない。困り果てる。
(あ、そうだ。公英さんなら、応接間兼自室だから分かる。…公英さんに助けてもらおう…)

応接間の戸を軽く叩く。…だが中から返事がない…。
(やっぱり寝てるよな…どうしよう…)
ふと昼間聞いた台詞を思い出す。
公「零雪、今日一日はいつにも増しで頼ってくれて構わないぞ。なんてったって、お前は俺の大事な部下の一人なんだから」
この言葉に零雪は感動したのだ。
一日だけだけど、本当に騎土舎員になれたのだという実感。
一日だけだけど、公英さんの部下になれたのだという実感。
そしてなにより、公英が本当に騎士舎員を大事にしている事が分かってうれしかった。
「…よし、公英さんには悪いけど、俺も切羽詰まって引けないんだ…ここは頼りにしよう…」
応接間の戸を開く。中は暗い。明かりも消してしまっているようだ。本格的に寝ているのだろう。寝息もかすかに聞こえる。
「公英さん…」
手探りで前に進み、少し暗闇に眼が慣れて来た。応接間と自室を区切る衝立を通り過ぎる。
公英の布団が見えた。わずかだが、横向きに寝入る公英の姿も見える。零雪はほっとして近づいた。
「公英さん…すみません、ちょっと…」
「んあ~…?」
眼をこすりながら起き上がる。そしてぎょっとする。
「れ、零雪ッ!?」
と自分で大きな声を出しておきながら、慌てて、しーっという「静かに」のポーズをする。
「どうした…?」
「ごめんなさい。起こしちゃって…厠に行きたいんだけど、禅一郎に聞こうにも部屋がわかんなくなっちゃって…」
「なんだ、そうか…俺はてっきり市安か束城の馬鹿がお前に変なことをしたのかと…厠ならすぐ連れてってやる」
公英は安心したように立ち上がった。
「ーッ!!!」
「ん…?」
「…」
零雪は無言のまま、顔をそむけた。公英がふと気づく。
(そういや、俺…今、一糸纏わぬ姿だったんじゃ…)とハッとし、布団で体を隠す。
「すまん…忘れてた。俺は基本、自室にいる時、全裸なんだ」←爆弾発言
「そ…そうなんですか…」←もはや、こう言うしかあるまい
「俺の着物は一体どこにあるんだ…」
「あ、そういえば、応接間の椅子にかかってたような…」
「…すまん、取って来てくれ…俺はもうこれ以上、零雪に恥ずかしい所を見られたくない…」
それは体面の事なのか、それとも物質的なものなのか、はたまた両方なのだろうか…。

零雪は着物を取ると公英に渡した。
「助かった。じゃあ、行くか、零雪」
「はい…」←眠気が一気に飛んだらしい

その後、しばらくして。
軋は自室で眼を覚ました。普段、夜は家に帰る家持ちの軋だが、一応自室があるので、今日は家に帰らず、そこに泊まる事にした。
もちろん、アレのためである。
(…そろそろ良いか…今頃、ぐっすり寝ている頃だろう…ふふ)
そっと部屋を出る。薄暗い廊下を裸足でひたひたと歩き、零雪の眠る部屋の前に立つ。
(鍵は…一応、控えの物を持って来たが…)ノブを回すとなんの手ごたえもなく回った。
(…。不注意だな…鍵もかけずに眠っているとは…)軋は薄ら笑いを浮かべると部屋へ入って行った。
(…落ち着け。俺の荒くなった鼻息と鼓動で起こしてしまいそうだ…)←笑顔
零雪は布団で眠っているようだ…。今日ははしゃいでいたようだし、その分疲れが溜まっていたのだろう。
戸が開く事にも気づかず、こうして今、俺の前で無防備に眠りこけている…。
興奮する軋。そっと肩に触れてみる。

「…触るな」
低い声。零雪のものとは明らかに違う!軋は瞬間的に一歩下がった。
目の前を刃がすれすれで宙を裂く。
「…」
「貴様…何を考えている…何故ここにいるのか、今すぐ答えろ!!」←ぷんぷん
零雪の部屋と間違えました、とも言えず、軋は黙って俯いた。そして禅一郎の顔を見て、静かに答えた。
「あれ…?ここ、俺の部屋じゃ…」
「だったら、なぜ肩に触れる!?」
「幽霊かなーって…」
「…」
「…」
「…」
「…そろそろ夜ごはんの時間だー…」
「…」←怒りにぷるぷる震えてます
「よし!寝よう!」
くるりと回転して逃げようとする軋の首元に冷たい小刀が触れる…
「…正直に答えれば許してやる…」
先程とは打って変わって優しい声。だが軋は知っている。
(本当の事を言ったら、確実に終わりだ…)
「束城…お前…なにしにここに来た…?」
「…厠に…」
「もう一度聞く。なにをしに、ここに、お前は、来たんだ?」
「…」
「言え…俺も寝起きで手元が狂い安いんだ…」
「…えっと、零雪の夜這いに来ました」
「死ねッ!!」
禅一郎は軋の尻を思いきり蹴飛ばすと部屋から追い出した。アホらしくてやってられなくなったのだ。
「…?そういえば、零雪はどこだ…?」
「こっちだ!」と軋は小さく叫ぶと自分の部屋に逃げて行った。
「…束城…そうか…今が好機か…ここで殺していれば、誰も目撃者は…」
小さくぶつぶつと呟く禅一郎。
騒ぎを聞き付けた零雪と公英が休憩室から出て来る。
「禅一郎…?なにしてるんだ?」
「束城の声も聞こえた気がしたが…」
「…なんでもないんだ。お前達こそ、なにをしている?」
「実は…厠に行きたくて起きたんだけど、禅一郎の部屋が分からなくなって…公英さんに連れてってもらってたんだ」
「…あれほど、俺の部屋はお前の斜め右だからな、と言ったはずだが…」
「寝起きの頭じゃ思い出せなかったんだろう」
「なんとなく眼が冴えちゃって、菓子を…いや!お茶を!」
「…」
「…?」
「ち、ちが…」
禅一郎は零雪を押しのけ、休憩室に入って行った。机の上に菓子の食べかけが散らかっている。この様子を見るに、食べたのはひとつやふたつではないだろう。
「…」
「禅一郎…ごめん…」
「どうしたんだ?はっはーん、さてはお前も菓子が食いたいと見た」
「お前か?」
「?」
「お前が零雪に菓子を与えたのか?」
「ちっ違うんだ!俺が食べたいって!」
「勧めたのは、勿論、俺だが…」
「…夜は菓子を食べてはいけないと、あれほど言ったはずだ…」
「ご、ごめん…」
「なに?そうだったのか…そりゃ悪い事をしたな…」
「来い、零雪。仕置きの時間だ」
「や、やだよ!!」
(仕置きの時間…?微妙にイロいな…)←舎長赤面
「お前はなにを顔を赤くしているんだ!零雪、早く来い!」
「やだーッ!!」
「お、おい…一体なにを…」
「お前には関係なかろう」
「もう眠いよー、寝るから許してよお…」←半泣き
「!!!(零雪が泣くほど嫌がるお仕置きとは一体…!?)」
「黙れ。来い」
「ッ!!!(有無を言わさぬ展開!功刀…お前ってやつは…どんだけ鬼畜!?)」
「やだあ。眠い…もう寝る、もう寝る~ッ!」
「駄目だ…終わるまで我慢しろ」
「ーッ!!!(イロい!イロすぎるよ~ッ!!!)」
「…」
「…」
公英がハッと頬に触れる。熱い…。なんだか自分の想像を禅一郎に見透かされたようで、こっ恥ずかしい。
「許して、禅一郎…もうしないから…」
「駄目だ」
「禅一郎~ッ!」
「お、おい…」
「何だ。うるさい」
「ナ、ナニをするのか知らんが、俺もヤらせ…いや、仲間に入れてくれ…」
「…」
「だ、だってほら…俺が零雪に菓子をあげたわけだし?全然、無関係じゃないし…だから俺も一緒に罰を…」
「よく言った…蒲帆…こっちへ来い…」
禅一郎はにやりと笑うと廊下に出て行った。
「公英さんっ、やめた方がいいよっ。しんじゃうよ…っ」
えぐえぐと泣きながら、零雪は言った。怯む公英
「い、一体、なにをされるんだ…?いかん、なんだか良からぬ想像がッ!でっでも零雪と一緒なら、それも…」
「…?」
公英がなぜ一人でうろたえているのか分からず、きょとんとする零雪
「貴様ら、早く来い」
「…」
「は、はーい、今すぐ…」
公英は泣く零雪の手を引き、禅一郎の元へ
「よし、来たな…そこへ並んで座れ…」
「ま、待て、功刀!」
「…なんだ…?」←恐ろしく低い声で
「そ、そのぉ…ここじゃなんだし、俺の部屋でというわけにはいかないだろうか…」
「お前…一体なにを考えて…いや、確かにここだとまずい。そうするとしようか…」←笑顔
「…やだ…やりたくない…眠いのに…」
号泣する零雪を見て、次第に恐ろしくなって来た公英
だが零雪の涙もなかなか良い…などと考えてにやけていると、禅一郎が背後に来た。顔を引きつらせる公英
「さて…服を脱いでもらおうか?」
(…こいつ…なんていうか…本領発揮って感じ…?)
「やだあッ!」
(いやいや、零雪・・・そんな可愛く言ったら、逆に興奮しちゃうから駄目だろ…)
「俺との約束を破ったお前が悪いんだ。さっさと脱がなければ…」
「ッ…」
(…待てよ?これほど零雪が脅えているという事は…。ッ!!もしかして、これが初めてじゃないという事?もしかして、そういう事???)
「…蒲帆。貴様もだ。早く脱げよ」
(そんな乱暴に…なんていうか…俺はともかく、零雪がいつもこんな事されてると思うと…あれ?なんか興奮し…)
「さっさとしろ」
禅一郎は手早く小刀を構えた。超びびる公英
「わっわかったわかった。今、脱ぐから…」
「…うっ、うっ…」
公英が上半身脱いだのを見て、零雪も覚悟を決めたようだ。泣きじゃくりながらも服を脱いでいる。
(これ…なにプレイ?)←時代背景が危うい台詞
「やだよぉ…やだよぉ…」
(…かわいいな…)
禅一郎は零雪のうしろに屈むと、両手をうしろに回させ紐で縛り上げる。
「…」
「…」
「…」
「お、俺は…?」
「お前は良い。…どうせ、俺に逆らいはしないだろう?」と笑う
(まさか…殺されるんじゃないよな…?)←半笑い
「では、始めるぞ」
禅一郎はどこからか取り出した羽根をかざすと、零雪の背に当てた。
「くはあっ!?」
零雪は前かがみに倒れ込むと笑い出した。あまりのくすぐったさに身をよじる
「やめっ、うはははは!!」
「…」
「もうしないと誓え。夜に菓子は食いませんと俺に誓うんだ」
「も、もう…っ!?いやははは!!だ、だめだ。うははは!ぜ、ぜんいちろ、息出来ないッ!!」
「言えよ、さっさと言え!」
(…いや、これはこれで非常にイロいぞ…)
「もう菓子は夜に…うはっはははは…はあはあ…もうしないから…うははははッ!!…ぜぇぜぇ…」
「聞こえないな…言えよ、零雪…言わないと笑い死ぬ事になるぞ…」
「ううっ…もう夜に菓子は食べません…」
「もう一度だ…」
「うひゃはは!も、もう夜に菓子は…うっううっ、ああっ!?」
(…イロい…あ、やばっ、鼻血出そう…)
「あ、ああ…はあ…夜に菓子は食べません…」
言い切ると零雪はがっくりと力尽きた。それを見て、禅一郎は巧みな手つきで小刻みに揺らしていた羽根を止める。
「よく言えたな…良い子だ…」
(…俺…殺されるかも…)
「では、次!」
「!!(来た~ッ!!)]
零雪を見ると倒れたまま、はあはあと息を荒げながら、こちらを心配そうに見ている。
「よ、よし…来い…」
「ニ度と零雪に夜、菓子を与えないと言え」
公英の背後に立ったまま、見下ろすように禅一郎が冷たく言う。
(…あれ?俺って、たしか今日こいつの上司だったはずだよな…?)
「言え…零雪に菓子を与えません、ごめんなさい、と言うんだ…」
禅一郎は公英の背中を踏ん付けた。
(…あれ?俺って、たしか、こいつより年上じゃなかったっけ…?)
「どうした。口がきけないのか」すちゃっと羽根を装備した禅一郎は公英の背中をくすぐり出した。
(ッ!!??!!)
その衝撃にびびる公英。思わず、声も出ないほど驚いてしまっている。
「…公英さんは悪くないのに。ごめんなさい、ごめんなさい…」
零雪が地面におでこをつけたまま、暗く謝り続けている…
(い、いかん。俺が謝らねば、なんか零雪が可哀想だ!よっし、負けるな、俺…)
「…なかなか手ごわいな…」
「零雪に夜、菓子を…うふぐはあッ!?」
(こいつ、俺の背中、つねってーッ!!!?)
「…」
(しかも無言んんーツ!?)
「…」
「…公英さん…ぐすっ…早く言わないと、背中がねじ切られちゃうよ…」←泣いてる
「…くッ。俺はもう二度と零雪に夜、菓子を与えたりしませーんッ!!!」
「よし・‥よく言った」
禅一郎が指を離した。しかしまだ痛みは続いている。
「…零雪…俺の背中を見てくれ…」
「は、はい…」
「…ねじ切られてないよね…?」
「うん…すっごく赤くなってるけど、大丈夫…」
「…よかった…」
「さあ、これで終いだ。さっさと服を着て、寝ろ。零雪はちゃんと部屋に鍵を閉める事、いいな?」
零、公「はい…」
禅一郎は零雪のうしろにぴったりとついて、部屋へ送って行ったようだ。
まだ愕然と座り込んだままの公英。まだ背中が物凄く痛い…。

公英はふと思った。
(…あいつら…いつもあんな事、二人でしてるのか…?…くそ…ッ、…ってなんか市安っぽいな、今の…)






跋(あとがき)
微妙にハム舎長寄りのお泊まり会。部屋を間違う軋、つねられるハム舎長となんか馬鹿すぎる今回の話(笑)
今回の注目ポイントは「すまん…忘れてた。俺は基本、自室にいる時、全裸なんだ」というハム舎長の暴露です。
寝る時、もちろん全裸。仕事してる時も全裸。…一体…
しかもこの事実、誰にも言ってないにも関わらず、何気に騎士舎員全員が知ってる事実なのだ…(笑)
ハム舎長、サイコー!!(謎)

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